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90周年に寄せて

萩元慎治(平成8年卒)

p81

 京都大学ホッケー部90周年おめでとうございます。

 私自身は、最近はホッケーをプレーする機会はありませんが、ホッケー部の動向については、気にしています。近年の活動報告を拝見しますと、インカレ、1部などの華々しい活躍を目にしますので、うれしく思うと伴に、そのような結果を残している現役の皆さんの努力と、サポートを行っているOBの皆様のご尽力に敬意を表する次第です。

 

 90周年に当たって、ホッケー部の思い出を振り返ってみました。私とホッケーの出会いは、入学後、いくつかの体育会の部の見学をしていた際に農Gを訪れたことに始まります。「大学から始める人がほとんど」という言葉が、何か新しいスポーツをしたいと思っていた気持ちと一致したことや、初めて観戦した春のリーグ戦で1部昇格を決めた感動に突き動かされ、入部を決意したことが思い出されます。

 

 入部した年は、先輩方の活躍により、インカレ、秋の1部リーグなどを経験することができ、貴重な体験をさせていただきました。いつか自分も1部リーグで試合がしたいと心躍らせたものでしたが、その後は、なかなか試合で好成績を残すことができず、下位のリーグへの降格が続くという厳しい状況であり、試合に出始めていた自分の力不足を痛感しました。

 

 そんな中ではありましたが、部のメンバーとは、日々、どうやったら試合で好成績をあげられるのか、部を盛り立てていくことができるのかというようなことを日々議論し、練習に明け暮れていたものです。

結果は、現役最後のリーグ戦で、上位リーグに昇格という結果を残した以外は、目立ったものではありませんでしたが、下位への降格が続いていた中で、昇格できたということは今でも、同期でよく語り合うよい思い出です。

 

 その後数年、私たちの代を境に部員数の減少が続き、厳しい時期を迎えました。後輩を育てられなかったという点で、責任を感じる部分でもあります。ちょうど20年前、70周年の記念式典が行われた年ですが、諸先輩方から、部員数の確保や上位リーグへの昇格について叱咤激励をいただいていました。

 

 現在は、ホッケーのプレーはしていませんが、今でも感じるのは、夢中でホッケーに打ち込んだホッケー部での経験は、今でも無駄になってはいないことです。体育会系の利点としてよく言われることではありますが、精神的にも肉体的にも大抵のことは、あの頃と比べると限界ではなく、まだまだやれるという自信の拠り所となっています。

 

現役の皆さんは、思う存分ホッケーに取り組み、今しかできない経験を積んでください。

 

100周年に向けて、ホッケー部が益々、発展されますよう、微力ながら応援しています。